★設備について
ワンルームにおけるユニットバス(バスとトイレが混同)は、入居者に嫌われるケ
ースは以前から見受けられます。また、浴室に洗面がある物件も入居に影響をあ
たえます。新築の物件は設備が充実していますので、築年数か経過して設備が古
くなった物件の競争力はやはり落ちてしまいます。
☆入居率改善
設備の充実は、入居率改善に結びつきますが、全室となると費用もかかります。
入居者の中には、喜ばれる場合とそうでない場合もあるかと思います。空室となっ
た部屋から順次すすめていくのがいいでしょう。
・エアコン
以前のファミリータイプにはエアコンがついていないのがあたりまえでしたが、8
年位前から最低一基は、エアコン設置の物件が増えてきました。福岡市は、都市
の規模からみても、案外家賃相場が安い地域です。それに起因するのか わかり
ませんが、エアコンを含め設備にはあまりこだわらない傾向があるかもしれませ
ん。ファミリータイプへ引越しする入居者層は、エアコンを持ってくる人も多く、エア
コンノの設置は必要ないと思えるかもしれませんが、最低一基は設置しておきた
いものです。
・収納
収納スペースは、入居希望者にとって意思決定において重要な要因となります。
しかし、建築時点で収納スペースは確定されており、狭い専有面積の中で部屋を
なくしてまで収納スペースを確保するのは、あまり意味のないことです。では、どう
するかとなると、現在の間取りから空間を探し、小物を収納するスペースを作るな
どがよいでしょう。まず、第一に考えられるスペースとして、トイレのタンク上部に小
物入れを作る。これですとあまり費用をかけることなく、入居者にとって喜ばれる設
備となります。また、古い物件には、下駄箱が設置されていないものも多く見受け
られますので、下駄箱、できれば鏡などの付いたものを設置するのもいいでしょ
う。
・水道設備
ツーレバーの蛇口は使いにくいものです。できればシングルレバーに交換するの
がよいですね。
・防犯
特にワンルームの場合、1階には防犯シャッターが付いているのが、入居者にと
って安心です。また、通路部分にある窓には面格子も必要でしょう。オートロックに
ついては、入り口部分だけの防犯であり、実際は通路腰壁より物件内に入れるな
ど、実際に安全かどうかは疑問なものもあります。ただし、エントランスにオートロ
ックがあったほうが、高級というイメージはあります。鍵については、ピッキング対
応のユーナインキーに交換している物件が多く、入居入れ替え時に依頼すれば問
題ないでしょう。
・室内照明
日当たりの悪い部屋など、あらかじめ照明を設置しておいくのがいいかもしれま
せん。空室となっても電気を止めてしまわず、案内用にブレーカーをあげると、全
ての照明が点灯するようにセットしておくと、部屋の暗さが目立ちにくくなります。
デザインされた照明も、部屋の魅力を引き出してくれます。
・通路灯
通路天井にある通路灯には、夏になると虫が寄ってきて、通路天井は、虫害に
より、汚損してしまいます。こういった場合、天井通路灯をなくし、通路腰壁部分に
照明を移設、足元灯をするのがいいかもしれません。
・その他
換気扇の交換、シロッコファンタイプへの交換がよいでしょう。
(シロッコファンとは、遠心力で換気をするタイプの換気扇のこと。静圧がかかっ
たときでも換気量を確保できるので、気密性の高い住宅に適しているため、最近
の住宅にはプロペラファンより多く採用されるようになってきました。)
・インターネット対応にする。
・ユニットバスからシャワールームに変更。
・キッチンの交換
・TV付インターホンへの交換
いずれにしても費用対効果の見極めが肝心です。