★建物構造と築年数について
築年数が経過し、古くなった木造アパートの入居率改善は、単純に困難なケー
スは多く見受けられます。木造の共同住宅は、特に2階からの音で騒音トラブルな
どを引き起こすなど弱点はあります。しかし、高温多湿な日本においては、有効な
構造と思えます。
S造(鉄骨造)・RC造(鉄筋コンクリート造)以上の構造であれば、耐用年数も含
め、 築年数が経過していても、改善の余地は大きくなります。S造においては、壁
がサイディング・ALC問わず、建物の管理状況が大きく左右します。外壁塗装を全
く行っていない、ALCに劣化が激しいなどで、雨漏りを誘発している物件は雨漏り
の原因をみつけるのに結構苦労します。ALCへのタイル貼りは、見栄えのいいも
のですが、築年数が経過し、高層かつ街中にあるものは、タイルのはがれに少し
心配を抱きます。
築後10年位までは、立地、建物配置に多少の無理があっても入居状況はどうに
か維持できるでしょうが、新築物件が近隣に建設され、しかも家賃が安いとなれ
ば、 物件競争力は、格段に低下していまいます。
以上、様々な物件状況から、適切な提案を行い、入居率改善への足がかりとな
る指針が物件調査のポイントと言えます。
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