広告料は、ADと言われることがありますね。
ADは、advertisement rate かと思います。
■入居募集に関わる広告料
賃貸の仲介手数料は借主から賃料の0.5か月分、貸主から0.5か月の合計1か月分が上限となっています。また、借主・売主の一方が承認すれば、その一方から賃料の1か月分まで頂けることとなっています。
例えば、家賃6万円・駐車場8,000円としますと仲介手数料は上限で68,000円(消費税別)が仲介手数料となるわけです。
仲介手数料の中には、仲介に要する費用として、広告費も含まれているというのが一般的な考え方です。ただ、1戸の空室を埋めるのに、情報誌等への掲載費用、例えば、写真掲載などを行うと、モノクロ、カラー、ページ枠にもよりますが、かなりのコストがかかってきます。
また、現地にのぼり、垂れ幕等の入居募集グッズも設置します。自社ホームページに掲載したり、物件検索サイトにも掲載するなど1戸あたりの広告費・人件費は案外かかってしまうものです。
そういったことから、10年程前にはあまり見かけなかった広告料というものが大手賃貸屋により考え出され、一般に出回ってきました。
仲介手数料は、上限で賃料の1か月分しか、頂けないので、1か月分を上回る金額を頂ける方法として、宅建業法違反とならぬよう広告料という名目で、家主から徴収するようになりました。
この広告料、中四国、九州方面などでは、以前、家主さんから徴収する慣習などなかったようです。 しかし、全国展開のエイブル、ミニミニなどのFC、直営店舗が
押し寄せてくると、当たり前のように、広告料を請求したものですから、それが慣習になって今では、家主様も拒否しにくくなったようです
■最近の広告料
入居付けが厳しくなり、広告料(紹介料)を2ヶ月、3ヶ月と出している物件も出てきました。フリーレント(家賃無料)1ヶ月、2ヶ月という物件もあります。
ただし、ある賃貸会社が家賃12万円相当の物件で、広告料金を12万円請求し、家主から抗議を受け、結果、12万円の広告費用を掛けたことが証明できず、営業停止等、問題となったことがあります。
以後、他の業者も広告料は、高い家賃の物件であっても、5万円までとするなど自主制御にはいった時期もありましたが、最近の入居需要落ち込みから、バンバンと広告料を出している物件が目につきます。家主の了解さえあれば、別に問題はないということでしょう。、
■広告料を出した方が入居が早くつくか?
賃貸会社は、仲介手数料だけですと収入は賃料の1ヶ月分だけ、、これに広告料1ヶ月が加算されると、1件の入居を決めるだけで2か月分の収入があるわけです。担当者のノルマ も厳しいでしょうから、広告料が多い物件を先に薦めるのは当然かもしれません。ただし、 たまに条件が良いアパートなんかでは、広告料を出さなくても、入居が決まるのもあります